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IT担当者必見!有線LANと無線LAN、どちらがおすすめ?


ネットワーク技術の進化に伴い、企業のITシステム担当者にとって最適なネットワーク構築が求められています。無線LANと有線LANにはそれぞれ利点と欠点があり、構築する環境や用途により選択が異なります。この記事では、それぞれの違いを詳しく解説し、どちらを選ぶべきかの指針をご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.有線LANと無線LANの違い
  2. 2.有線LANの利点と欠点
    1. 2.1.有線LANの利点
    2. 2.2.有線LANの欠点
  3. 3.無線LANの利点と欠点
    1. 3.1.無線LANの利点
    2. 3.2.無線LANの欠点
  4. 4.無線LANの欠点の対策
  5. 5.有線LANと無線LAN、どうやって選ぶ?
  6. 6.当社の事例
  7. 7.結論
  8. 8.最後に

有線LANと無線LANの違い


まず、有線LANと無線LANには、大きく以下のような違いがあります。


接続方法
有線LANは、物理的にケーブルを使って接続する方式で、無線LANはケーブルではなく電波を通してインターネットに接続する方式です。

通信方式
有線LANは、送信と受信が同時に行われる全二重通信が行われています。
これに対し、無線LANは送受信を交互に行う、半二重で通信が行われています。

電車の線路を使って例えると、有線LANは、送信専用と受信専用の二つの線路が並行して走っている状況です。このため、電車は同時に両方向に走ることができます。一方、無線LANは、一つの線路を送信と受信の両方に交互に使う状況です。つまり、電車が一方向に走り終わった後に、反対方向に走ることになります。

具体例
有線LAN環境:メールを送信しながら同時に動画を受信することが可能
無線LAN環境:メールの送信と動画の受信を交互に行う必要があり、通信を時間単位で細かく分割して順番行う


有線LANの利点と欠点

有線LANと無線LANには、それぞれの利点といくつかの欠点も存在します。


有線LANの利点


高速通信
有線LANの通信方式は全二重通信のため、無線LANより高速なデータ転送が可能で、大容量ファイルの扱いに優れています。


安定した接続
物理的接続により、無線に比べて信号の干渉が少なく、接続が安定しています。


セキュリティ
有線LANは、物理的に接続された機器のみがアクセスできるため、無線LANに比べて外部からの不正アクセスのリスクが低いです。


有線LANの欠点

設置コストと手間

物理ケーブルの配線や設置工事が必要となり、初期費用が高くなる傾向があります。


柔軟性の欠如
ケーブル接続のため、移動が難しく、デバイスの配置を自由に変更することができません。フィスレイアウトの変更やデバイスの追加拡張時には追加の工事が必要です。


このように、有線LANは特にデータ転送速度や安定性を重視する環境に向いていますが、設置の手間がかかる場合もあります。


無線LANの利点と欠点

一方、無線LANはWi-Fiを使ってインターネットに接続する方式で、多くの企業などで採用されています。こちらも利点・欠点ともに存在します。


無線LANの利点

柔軟性と拡張性

ケーブル不要なため、オフィス環境の変化に柔軟に対応でき、オフィスレイアウトの変更やデバイスの追加が簡単に行えます。これにより、追加変更作業によるコストや時間を削減できます。また、ノートパソコンやタブレット、スマートフォンなど移動性のあるデバイスにとって、アクセスの利便性がが容易になるという利点もあります。


導入の迅速さ

 設置が簡単で、工事に伴うオフィスの業務中断を比較的抑えることができます。


スケーラビリティ

ネットワークの拡張が比較的容易で、アクセスポイントの追加で簡単にカバレッジを広げられます。


無線LANの欠点


電波干渉とデータ通信速度の低下
通信方式が半二重通信のため、有線LANと比較すると、データの送受信速度が低下することがあります。また、電波信号が弱まったり、他の電波と干渉したりするため、カバー範囲が縮小することがあります。


セキュリティリスク
無線通信は物理的なアクセスが容易なため、適切に設定しないと不正アクセスの危険が高まります。


無線LANの欠点の対策


しかし、無線LANの欠点は以下のような対策を講じることが可能です。


電波のカバー範囲最適化やデータ通信速度低下の対策

電波のカバー範囲最適化や、データ通信速度の低下に関する対策には、通信の利用用途の明確化と、それに応じた機器選定および台数の算出が必要不可欠です。広範囲をカバーしたい場合や、速度を向上させたい場合には、複数のアクセスポイントを設置するメッシュネットワークの設計などが効果的です。これにより、電波が届きにくい場所でも安定した通信が確保できます。


電波干渉対策
無線LANは、周囲の電子機器や建物構造によって電波干渉が起こることがあります。これを軽減するためには、ルーターのチャネルを自動設定から手動設定に変更し、最適なチャネルを選択することが有効です。また、最新のWi-Fi規格であるWi-Fi 6を導入することで、電波効率の改善やより安定した通信品質が期待できます。


セキュリティ対策
無線LANを安全に使うためには、強固なセキュリティ対策が必要です。まず、WPA3といった最新の暗号化方式を採用しましょう。これにより、第三者からの不正アクセスを防ぎます。また、SSIDを隠すことで、ネットワークが検出されにくくなります。さらには、ネットワーク上の不審なデバイスを監視し、不正なアクセスを防ぐためにファイアウォールを設定することも推奨されます。無線LANルーターやアクセスポイントのファームウェアを定期的に更新し、セキュリティ脆弱性の修正を行うことも重要です。


有線LANと無線LAN、どうやって選ぶ?

最終的に、有線LANと無線LANのどちらを選ぶべきかは、使用環境や目的によって異なります。例えば、以下のような基準で判断すると良いでしょう。


利用目的に応じた選択

ネットワークの利用目的によって、有線LANと無線LANの適性は大きく異なります。高い安定性と高速なデータ転送が求められる場合、例えば、データセンターなどの環境では、有線LANが適しています。一方、柔軟性や可動性を重視する場合、たとえば、レイアウト変更の多い会議室などでは無線LANが便利です。


セキュリティを重視した選択

ネットワークのセキュリティが重要な要素である場合、物理的に保護された有線LANが有利です。異なるデバイスの接続要求を受ける公共の場所や、強固なセキュリティを必要とする営業所では、無線LANでも十分な暗号化とアクセス制御で安全性を補完しなければなりません。


設置と運用コストの比較

初期の設置コストと長期的な運用コストも重要です。有線LANは、ケーブルやインフラの構築に初期の費用がかかる一方、安定した運用が保証されます。無線LANは設置が簡単で手間も少なくて済みますが、電波干渉やセキュリティ対策に伴う運用コストが発生します。予算に合わせた選択が必要です。


将来の拡張性を見据えた選択

将来的なネットワーク拡張や新技術への対応を考える際、有線LANも拡張が計画的に行われた構造であれば、高速かつ安定した通信環境を保持しながら対応できますが、 柔軟に拡張が可能な無線LANは、一部の状況で有利です。長期的な視点で、どちらがよりビジネスニーズに合致するかを考慮しましょう。


当社の事例


当社で構築した事例は以下の通りです。

無線LANネットワーク:オフィス、大学、物流倉庫、スタジアム など
有線LANネットワーク:オフィス、大学 など


東京大学様(無線LANネットワーク)

事例を詳しく読む:こちら


結論


本記事では、有線LANと無線LANの利点や欠点、具体的な選択事例について解説しました。一概にどちらが良いとは言えませんが、使用環境や目的に応じて最適な選択をすることが重要です。
また、多くの企業では無線と有線のハイブリッド環境が採用されています。無線LANの柔軟性と有線LANの安定性をバランスよく取り入れることで、ITインフラが最大限に活用されるでしょう。

最後に

社内ネットワークの安定性や情報セキュリティに不安がある場合は、専門的な知識と技術を持つプロフェッショナルに相談することがおすすめです。適切な無線LAN構築が行われないと、情報セキュリティのリスクはもちろん、業務効率の低下も招く可能性があります。
当社では、ネットワーク構築における専門知識と豊富な経験を持つスタッフが、企業のオフィス環境や事業形態に最適なLANを設計から構築、運用・保守までワンストップで提供いたします。ネットワーク構築をお考えの方は、ぜひ当社にご相談ください。


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