センター棟/厚生棟/宿泊研修棟/バイオラボ棟
導入機器:Juniper製品(スイッチ29台、無線アクセスポイント:41台)
概要
福澤諭吉が開いた蘭学塾を起源とし、小学校から大学院までを擁して「教育」「研究」「医療」を三つの柱に掲げる慶應義塾。その鶴岡タウンキャンパスにおいては、ネットワーク機器の老朽化と遠隔地ならではの運用管理の負担が課題となっていました。今回、SBエンジニアリングの支援のもとJuniper Mistを導入し、有線・無線ネットワークの統合的な管理基盤を構築。運用の効率化と、利用者がストレスなく学業・研究に集中できる安定した通信環境を実現しました。
①定期リプレイスの時期が到来しており、増大するトラフィックへの対応とネットワークの安定性維持・向上が求められていた。
②常駐の技術スタッフがおらず、遠隔地のキャンパスでの障害発生時には、リモートでの調査・対応の負担が課題となっていた。
③CLI※1ベースの操作が中心で、専門的な知識を持つ担当者に運用が依存しがちだった。
※1 CLI (Command Line Interface) :コンピュータを操作するためのテキストベースのインターフェース
①リアルタイムでの稼働状況確認が可能となり、利用者の「繋がりにくい」といった声もなく安定したネットワーク環境を維持できた。
②リモートの管理画面からスムーズに状況確認や設定変更を完結できるようになり、調査・対応の負荷軽減につながった。
③GUI※2ベースの管理画面により、ネットワーク運用の経験が浅い担当者でも直感的に状況を把握できるようになり、担当者のスキルレベルに依存しない運用体制が整った。
※2 GUI(Graphical User Interface):コンピュータを視覚的に操作するためのインターフェース
「大きなトラブルがなく安定して稼働していることに満足しています。利用者から不満の声が上がらず、ネットワークが“あって当たり前”のインフラとして機能していることこそ、プロジェクトの成功の証だと感じています。将来的にはAI(Marvis)をさらに活用し、障害が起きる前に手を打つ“予防的なネットワーク運用”を実現していきたいです。」
慶應義塾 情報センター 河田大輔 氏
今回のプロジェクトの決め手から導入後の効果、そして今後の展望について、慶應義塾情報センターの河田 大輔氏へお話を伺いました。
ー従来の課題についてお聞かせください。
「今回のリプレイスでは、機器の老朽化対応に加え、東京から遠い鶴岡タウンキャンパスの運用をどう効率化するかが大きなテーマでした。常駐の技術スタッフがいないため、利用者の不具合報告やネットワーク障害発生時に直接機器を確認することができず、リモートでの調査や原因切り分けの対応に時間がかかってしまうことが課題でした。」(河田氏)
ー今回の鶴岡タウンキャンパスのネットワーク構築プロジェクトにおいて、SBエンジニアリングを選んでいただいた理由はどのような点でしょうか。
「複数社からご提案をいただく中で、提案段階で『まず現地を見させてほしい』と、2日間の詳細な現地調査を実施してくれたのはSBエンジニアリング様だけでした。その丁寧で真摯な仕事ぶりに、『この会社なら導入後もきちんと対応してくれる』という信頼感を持ちました。」(河田氏)
ーJuniper Mistの選定理由や、導入後の使い勝手・Wi-Fiのパフォーマンスはいかがでしょうか。
「Juniper Mistを選んだ決め手は、ハンズオンで体感したGUIの使い勝手の良さです。ネットワーク運用の経験が浅い私でも、どこで何が起きているか直感的に把握できるUIは非常に魅力的でした。また、AIを活用したMarvisの機能にも、今後のネットワーク運用を変えてくれる面白さと期待を感じました。導入後は、まず大きなトラブルがなく安定して稼働していることに満足しています。利用者から不満の声が上がらず、ネットワークが“あって当たり前”のインフラとして機能していることこそ、更改プロジェクトの成功の証だと感じています。
VLAN変更のような作業も、管理画面からスイッチ型のUIを確認しながらクリックで設定できます。PCを開かなくても、専用アプリで状況を確認できるのも便利ですね。障害発生時の調査・対応もスムーズになり対応負荷が軽減されていると感じます。」(河田氏)
Juniper Mist Marvis管理画面(イメージ)
Juniper Mist アクセスポイント管理画面(イメージ)
Juniper Mist ライブビュー画面(イメージ)
ー今後のネットワーク運用における展望についてお聞かせください。
「今後は、今回の成功事例を他のキャンパスにも共有していきたいと考えています。また、担当者のスキルに依存せず、誰もが一定レベルの運用を担える体制を築くためにも、このような直感的なツールは必要だと感じています。将来的にはAI(Marvis)をさらに活用し、障害が起きる前に手を打つ“予防的なネットワーク運用”を実現していきたいですね。SBエンジニアリング様には、今後も先進的なソリューションのご提案と、引き続きのご支援を期待しています。」(河田氏)
インタビュー風景
設置したJuniper Mist
SBエンジニアリングは、今回の事例を活かして慶應義塾様のさらなる運用効率化と、担当者のスキルレベルに依存しない持続可能な運用体制の構築に向けて、これからも先進的なソリューションのご提案と、お客様に深く寄り添う揺るぎないサポートを提供し続けてまいります。